触りたい
- 3F
- 2018年8月27日
- 読了時間: 5分
こんにちは。本番当日は、調光卓でオペを担当する、照明🔦チーフのK林です。
さっそくですが、ちょっとだけ愚痴らせて下さい。
なんといっても、機材を使って練習できる回数が少ないんですよ。
本番までに、実際に機材を触って演劇本編の練習ができるのは、4回。
そして、僕たちが公演を行う「第一体育館」の機材に初めて触ることができるのは、4回ある練習の4回目、なんと本番前日。
それも、1回通せるぐらいの時間だけ。まあ、3回目までの練習で使用する講堂と第一体育館での機材には、そんなに大きな違いは無いんじゃないかと思ってますが。でも、なんていうか、慣れ?とか、あるじゃないですか。
ん?ㅤ4回もあれば十分じゃないかって?ㅤ
「(調光卓は)たかが、つまみを上げ下げするだけじゃねーか。」
とか言われると、「おっしゃる通りで」としか言えなくなりますが、キャストの動きや音響のタイミングと合わせるのって、なかなか難しいこともあるんですよ。
また、本番でも僕たちは基本的に台本を見ながら操作を行いますが、ある程度は頭に入れておかないと、ついていけなくなります(少なくとも僕は)。
そのためにも、可能な限り、キャストの動きを見ながら音も聞こえて、かつ明かりも使える状況下で練習ができるのが望ましいんです。なので、機材を使える練習は、一回一回を本当に大切にする必要があります。
以前、キャスト練習に裏方も参加した時には、「ピンスポ~(をつける)」とか、「暗転っ!」などというように声を発することでタイミングを確認しました。もちろん、キャストや音響のタイミングを理解するためにはとても貴重な機会でしたが、この薔薇とサムライで使用する8つの照明をしっかりとさばけるかどうかを確認することはできなかったので 、あと2回の機材を使うことができる練習でどこまで完成させられるか不安ですね。
何だか、文句や弱音を吐いている自分が醜くなってきたので、これぐらいでやめときます。
練習が少ないのは照明に限ったことではなく、みんな同じです。これからは、真面目に美しい心、強い信念をもって、取り組んでいきたいと思います。
気を取り直して、少しだけ照明のことに触れたいと思います。僕たち照明の仕事には、大きく二つあります。
一つは、当日の操作です。僕のような、調光卓で全体の操作を行う人、ピンスポ(スポットライトのことです)をキャストの動き等に合わせて動かしたり、ピンスポやパーライト(舞台全体を照らす明かり)のカラーフィルター(光に色をつけるためのセロハンのようなもの)を入れ替えたりする人などが、舞台や音響に合わせてキャストに光を当てたり闇に包んだりする仕事です。
調光卓としては、なかなか難しい場面で成功した時の達成感は、なかなかのものです。
二つめは、照明案を考えていくことです。
僕としては楽しい作業だと感じているんですが、ときどき(けっこうあるかな)脳が活動限界に陥ることがあります。話し合っている時には、
「ちょっと待って、想像してる」
という、他の部署ではあまり聞かれないような言葉も聞こえてきます。
なんで、ある程度の想像力と根気はあった方がいいような気がします(僕にはどちらとも欠如していますが)。
例えばこの演劇では戦う場面が多いんですが、照明講習会でプロの方から、毎回同じ機材・色・明かりを使うのではなく、差別化をした方が良い、それを考えるのも照明としての大きな仕事だと教わりました。
このブログを書いていて、果たしてしっかりと差別化できているだろうか、と不安になりましたが(次の講堂練で確認しようと思います)。
まあ、あとは過去の講堂練の動画を見たり、キャストの練習に参加したりして(まだ1回しかやってないですが)、イメトレするって感じですかね。
本番は、薔薇とサムライの世界観をギュギュッとまとめた制作陣によるパンフやうちわを片手に、完成度の高い大道具や小道具、華麗な衣装やメイクに目を奪われ、薔薇とサムライの世界を大いに感じられる音楽に聞き入り、みんなの熱も加わって、3割増しに暑い第一体育館の空気を感じながら、キャスト達のテンポ良く、本気の演技を見ているだけで精一杯かと思いますが、もし余裕があれば、照明にも目を向けて頂けると、非常に嬉しいです(本来、照明は観客にあまり気づかれないような自然な動きでありながら、キャストや音響が作り出す世界をより際立たせるのが望ましいようですが)。
ただ、照明としてもいくつか見どころを用意していて、その一つは演出を務める傍ら、照明も含めた各部署で活躍しているS下くんに金属板を使ってある物を作ってもらいました。完成度が非常に高く、初めて練習で使用した際にはキャストからも「おっ!」と声があがっていたほどでした。その正体は、実際に足を運んで確かめてみてください。
そして最後に、僕たち照明チーム全員が全力で取り組んでいきますが、僕を含めて場慣れしていない、照明経験0の人が多いです。もちろん完璧にできるよう努めてまいりますが、もし仮に、万が一、うまくいかないようなことがあっても(ほとんどの原因は僕ですが)、温かい目で見守って頂けると、助かります(何だか押し付けてますね、ごめんなさい)。
なんだか見返してみると、つまらない文章が長々と続いていることに気づきましたが、ここまでスクロールして頂いてありがとうございました。
次回は、照明とも比較的関係が深く、前述の通り、この薔薇とサムライの世界観を作り出すのに大きく貢献している音響のチーフ、I藤さんです。
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